PTSDに効果があるとされる治療法

EMDR

PTSDの治療には様々な方法が用いられることが多いのですが、その中でも特にPTSDの治療に効果が期待できると言われている方法にEMDR療法があります。EMDR療法は、比較的新しい治療法で、アメリカの女性心理学者フランシーン・シャピロによって開発された心理療法です。1989年の発表からその治療効果が実証されており、2000年には国際トラウマティック・ストレス学会において有効なトラウマ療法として認定もされているのです。

EMDRとは、『眼球運動による脱感作と再処理』という意味で、PTSD患者の眼球運動を促し、それによりPTSDとなってしまった記憶を確認したうえで、徐々にその恐怖感を弱めていくという方法です。

誰でも想定していない出来事が起こると、ショックを受け落ち込んでしまい、その事ばかりを考えてしまうようになります。一般的には、その記憶が1年、5年、10年と経過するごとにだんだん薄れ、それとともにその時の恐怖、ショックが弱まっていき日常生活に戻っていくものです。

ですが、そのショックが大きすぎると、時間が経過してもその恐怖やショックがぬぐい切れずにPTSDとなっていくのです。EMDR療法は、もう一度そのPTSDの原因となった出来事を確認し、その上で脳で整理させ、本来1年、5年、10年とかかるものを短期間で徐々にその出来事のショックを薄れさせていくという治療法なのです。

具体的にはEMDR治療をおこなう先生が患者の顔の前に指をかざし一定の速度で動かし、それを患者に目で追いかけてもらうというやり方で、半催眠状態にして記憶をよみがえらせるという方法になります。こういった治療はしっかりとした精神科医がおこなわなければ効果がないばかりか、逆効果になってしまう事があるので、素人ではしてはいけません。